動機を考える2

前回に引き続き、動機を考えてみます。

本で紹介されていた動機を探る方法は以下の通り。

 

・人生最期の日論
・ミッションステートメントの書き出し
・診断ツール(キャリパープロファイル、MBTI、エニアグラム、キャリアアンカー、R-CAP)
・ライフストーリー分析
・周りの人に問う

 

当然、これらで動機が浮き彫りになるわけじゃなく、漠然とした方向みたいなものを決めて、後は仕事の中での顕在化していくためのものとのこと。

やってみよー

 

人生最期の日論

人生最期の日でもやりたいこと、何よって人に覚えられたいか、10億円あってもその仕事をするか、等を自分に問うやり方。

生活にお金の心配がなければ、仕事などせずに、家族とバカンス三昧を所望します。っと最初に思いましたが、それは妻が喜ぶからで、独り身だったらしないですね。10億円あったら工作場付きの家を作って、色々道具揃えて、発明家をやると思います。人には○○を作った人として覚えられたい。

 

エニアグラム

http://shining.main.jp/eniatest.html

性格を9つのタイプに診断します。完全主義者(改革する人)、献身家(助ける人)、達成者(達成する人)、芸術家(個性的な人)、研究者(調べる人)、堅実家(忠実な人)、楽天家(熱中する人)、統率者(挑戦する人)、調停者(平和をもたらす人)。

僕は研究者でした。特出してたわけではありませんが。凝り性というか、研究気質なとこはあるので、納得できますね。思えば、大学院では教授にドクター(博士課程後期)タイプだと遠巻きに研究者の道を勧めらましたし、客員研究員の方からも学振を熱心に勧められましたので、気質としてはそうなんでしょう。

当時は就職することしか頭にありませんでしたし、現実的に駅弁程度が、研究やら開発やらに携われること自体敷居が高く、まして今や、プラスのキャリアを積んでいない僕には更に及ばないところになってしまった。

 

キャリアアンカー

http://chikaku-navi.com/carrier/

アンカーとは仕事において何に重きを置くか(価値観や欲求)で、それを判定する診断ツール。アンカーは8つに分類され、そのバランスによって性格のタイプを判定します。管理能力、技術的・機能的能力、安全性、創造性、自律と独立、奉仕・社会献身、純粋な挑戦、ワーク・ライフバランス。

専門家タイプでした。自分の才能、技能を伸ばすことに関心が高く、逆に、ゼネラルマネージャーにはあまり価値を置いていないとのこと。
多くの人が仕事を取り巻く脈絡に関心が向かうのに対して、
僕は仕事の内容に関心を向けるそう。挑戦課題を課せられるような仕事なら、低収入でも幸せになれ、たとえ高収入でも全体を統括する仕事は幸せにはなれないとのことでした。

他者からの承認で喜びを覚えるのは、プロからの評価で、わけのわからんマネージャーから評価されても喜ばない。そして年をとるとともに自分が陳腐化していくのが、最大の致命傷となるとのこと。このへんは納得できる。

この診断は給与、福利厚生、昇進制度に対しても記述があり、給与に対してはボーナスとか一時的な誘引より、絶対的な給与水準が定まってる方を望むらしい。
これまでも、仕事の内容は挑戦的なものを望むけど、生き方としては堅実思考。だからこそ、転職も嫌がってたわけですし。多分、外資系とは向かないんだろうな。生活のお金が足りない今でこそ、もっと稼ぎたいと思いますが、元々は稼ごうという意識が働いたことはないし、就活の際に平均年収をさして気にしていませんでした。おそらくお金はコア動機ではないと思う。ただし、不安定に対する懸念は強いと。

 

MBTI

http://www.secret.ne.jp/~delmonte/

4つ指標から、性格を16タイプに診断します。
指標は、興味関心の方向(外向・内向)、ものの見方(感覚・直観)、判断のしかた(思考・感情)、外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)。

僕はINTP型でした。考えにふけってうわの空の大学教授を絵に描いたようなタイプだそうです。ダメじゃんー。

それぞれの診断は日にちを開けてやっているのですが、整合性が取れてるっちゃあ、取れてる。確かに、考えが先行して実行力が伴わない僕にはお似合いの例えだ。まぁ、仕事となると、多少の理屈は度外視にして手間を省く方向に走るのだけど。

 

R-CAP
自分の特性にあった職種を判定するリクルートの有料サービス。後日、やってみようと思う。

 

いずれも研究者、専門家など、特定分野に深く入り込むタイプでした。要は物事を考えることが好きで、仕事内容として、そういった要素がないと満足できないという事ですかね。過去の仕事を振り返っても何も考えなくても作業ができて、脳が腐っていくのを感じ取れるのが、苦痛であったのは間違いない。ルーティンを淡々とこなし、数字の成績を上げる仕事は、幸せにならない。考えた事が自分の能力として定着し、成長が感じられることに重きを置くと。さて、それはいいんですが、それがどんな分野で、どんな能力を伸ばすと良いのか。問題はそこなんすよ。

 

ライフストーリー分析

人生において無意識に選択してきたことの理由を探って、自分の中に潜む動機を浮き上がらせる方法です。

 

・大学、学部の選択
第一志望は機械科でした。前期で落ちて、後期でなぜか土木科に行きました。この理由はこれ以上、大学のランクを落としたくなく、工学部の中でも偏差値の低い土木が合格ラインだったから。つまるところ、中身よりも外面を選んだんですね。今思えばくだらないなぁっと思うけど、頑張って勉強した割に、そんな勉強しなくても行けるようなとこに落ち着くのが当時の僕には嫌でした。

周りからの評価(ちょっとでも良い学歴)と、努力した分の成果と、どちらの要求が大きかったのだろうか。当時の気持ちとしてはおそらく後者の思いが強かったのだと。

 

・研究室の選択
選択したのはIT技術を街づくりに活用することを主な活動とした研究室。結果、定員にあぶれて成績順の足切りをされ、水処理関係の研究室に行ったのだけど。
この時の選択の理由は、能力が発揮できそうなところで選んでますね。3DCGやプログラミングなどを通じて他よりIT技能が高いと考えており、より効果的にIT技術を使えると考えました。やりたいことはあまり意識してなかったと思います。大学には、ただ研究がしたくて入ったのでその時はやれるものがあれば何でも良かった。希望の学科では無い研究室で、結局、院まで進学しました。んー、内容はなんでもいいのか?

 

・進学の選択
院への進学は大学入学前から頭にありました。受験生の頃に親に院まで行っていいの?って聞いてましたね。大学進学の目的として研究ライフへの憧れがありましたが、4年生で初めて研究室に配属されて、4年生の半分は就活に終わります。研究ができる期間が短すぎると思って進学しました。今にしてみれば、楽しかったけど悶々とする期間が多く、2年で十分だったな。3年生から研究室に配属できれば、院まで行くことは無かったかもしれない。なんで日本の大学はそうしないんだろう。

 

・会社の選択
業界は研究室の流れから水処理分野にしました。僕自身は研究室のOBから道が開かれることはなかったけど、研究室の伝手を広げておこうとも少しだけ考えてましたね。独自技術の開発をしている企業に当たりをつけると、その数は多くなく、後は片っ端にといった感じでした。大手クラスには呆気なく落とされ、残ったのは中級クラスの大手の関連企業だけでした。内定が出たのは、地元、関西、関東に1社ずつで、地元はちょいとランクが落ち、関西、関東は同レベル。その中でも今の会社を選んだのは立地条件で、当時の彼女(今の妻)の近くの関東を選びました。大学時代でさえモテないのに、社会人になってから別の彼女を作るのは困難と感じていたし、早く結婚して子供がほしかった。これは順調で、社会人に2年目に結婚し、4年目には子供を授かりました。この選択だけは、今のところ、人生で唯一正解だと思えるものですね。この先、路頭に迷わなければですけど。

 

・職種の選択
目指したのはメーカーでの研究、開発。研究者気質であることは自覚していたし、何より技術というのは積み上げであり、その積み上がる石段に自分で磨いた石を積重ねたかった。後世に残る不動のものを残したいという思いも自分の中にあるという事かな。
分野としては、水処理関連の研究室に行った縁から水処理プラントメーカーを選びました。研究、開発なんてのは技術系にとっては花形ですから選出されることもなく、サブ事業である土木事業に回されました。
とはいえ、分野も職種も強いこだわりがあったわけではありません。当時の結論としては、何をするにしろ、その中で楽しみを見つけ出すのは得意だから、何をしても良いっと言った感じ。

能力的にも何でもできる器用貧乏タイプだったせいか、強みを活かすことも意識してない、というか、自分の強みを把握できていない。しいて言えばPCスキルだけど、やれば誰でも見につくものだと思うし、PCスキル獲得の根底にある自分の特性はと言われると・・・、活用できそうな物への興味、好奇心の高さ、かな。能力を考えるのはまた別にするとします。

 

ふーむ、結局のところ、その場その場の流れというか、縁というか、都度に自分のしたい事を見出してはいないな。しいて言えば、身近な人の承認欲求くらいの動機しか感じないけど。

現在、挑戦課題があり、周りからは優秀という承認を受けてるにもかからわず、どこか違うと感じている今の感覚は嘘ではないから、なにかあるはず。もっと自分がしてきたことの中から探ってみよう。
進路、仕事以外で言うと、趣味、ボランティア、バイトといったところか。

 

・バイト
食品ライン作業、倉庫内運搬作業、アンケート、交通量調査、イベントスタッフ。どれも友人づての紹介とかで自発的に選んだバイトが一つもないな。ボランティア経験も無し。もっと色々やればよかったorz。
一番楽しかったのは1日だけやったイベントスタッフです。新発売のゲームソフトのデモを子供がやるのを見守ったり手伝いしたりする仕事、子供と戯れる至福の一時でした。この小さい子供の面倒を見たがる性質は生まれた時から備わっていたようで、3歳にして生まれたばかりの妹の世話を良くしていたそうな。小学校は1年生から6年生合わせて十数人という海外の日本人学校に通っていましたが、そこでも自分より下の学年を引き連れて遊ぶというのが常でした。んー、子供が好きっていうのも理由だけど、お山の大将でいたいということもあるかもしれない。

今、子供がいることでこの部分は満足しているので、仕事は別の部分を満たしてくれるものを選ぶほうが良いと感じるなぁ。

 

・サークル
4年間テニスサークルという名の緩いお友達会に入ってました。動機は友達作り、あわよくば彼女をってくらいで、何の参考にもならないな。他のテニスサークル、フットボールサークルも最初は行きました。とにかく運動がしたかったのだけど、結局、気の合いそうな友達がいなくて辞めました。

 

・彫刻
主には中学から高校にかけてで、5cm四方くらいの木のブロックを削って、犬とか猫とか作ってました。出来たものはただ飾っていただけ。人に見せたのは、妻が実家に来たときだけですかね。本当に自分の楽しみとしてだけで、ちまちました手先の作業が好きなんですよね。

前の職場は、計測業務という目標となるエサはありつつも、普段の業務は工場で高卒の同期と一緒が多く、内容的には院卒がするようなことではない事が多かった。多少キャリアに対する不満を抱えつつも、異動願いや転職を考えなかったのも、手を動かして作業すること自体は好きであったからだろうと思います。スーツより作業着が良い。

 

・水彩画
絵は小学生時代から自分の得意なものとしてランクインしてます。親戚や美術の授業等で、昔から絵が上手いと褒められたから、やっている趣味なんでしょうね。小学校時代は言葉に意思疎通が不自由な海外の学校で、皆に認められる有効な手段でした。大学では、卒業時、寄せ書き用の色紙に似顔絵を描くのが定番でした。描く機会はめちゃめちゃ少ないのは、自分のために描くことって少ないからか。確かに、一度書き始めると丸一日没頭してしまいますが、描きたい衝動にかられるということはありません。絵はイメージで描くことはなく、完全に写生のみ。芸術というよりは、よりリアルに近づける技術に興味が向いています。自分の中の何かを表現したいっというわけでもなく、絵を描くという行為自体が好きというより、人に喜ばれること(というか、凄いと言われること?)とか、人に文化人として見られる一面などを好んでいるように感じます。

 

・ウェブサイト作り
大学でのPCとインターネットに触れて以降、現在に至るまでいくらか作り、今もドメインを買ってまで運営しています。そういえば、大学入って始めたブログもこんな形で未だに続いている。通常、インターネットに触れると、某掲示板やSNSなどにハマる人が多くいる中、それより、ウェブサイトを作る方を選ぶのは、やはり人との交流より、自分の思いや知識を発信することが好きだからか・・・、もしくは製作するのが好き?いや、一つのホームページを掘り下げるより、テーマをコロコロ変えて乱発するあたり、情報発信意識よりも、自分の場所を作るというのが動機になっているように思います。自分のホームグラウンドを作りたいっという欲求ですね。

自分のサイトを通じて知り得たネット上の付き合いは、重視しており、今まで何度か助けられ、助けてきました。SNSの掲示版などには書き込もうと思わないけど、たまに、自分のブログのコメント欄でやり取りするのは楽しみでした。今思えば、ホームグラウンド内で、というのが喜びの要因の一つとしてあったのかな。

 

・3DCG
初めて手にしたPCに興奮して始めました。元々フィクション映画は好きで、作ろうと思いましたが、壮大すぎて頓挫。絵を描くことも好きなので、アニメをやろうとも考えたけど、3DCGを選んだのは、活用の幅が広いこともさることながら、データの蓄積ができることが理由。創作物が積み上がっていき、やればやるほどは規模の大きいことが容易にできるようになっていく。その将来性に惹かれました。一段一段積み上がっていくものが好きなんだろうと思います。
この辺は、研究者になり積み上がっていく技術の石段に一石投じたいと思う感情に近しいものを感じます。

3DCGが表現手法である以上、それに興味を持ったということは、何かを表現したいという思いがあるからだろうか、と考えてみました。確かに、オリジナルムービーを作ろうとしたからには、無い事は無いんでしょうけど、オリジナルムービーのテーマにしても、何にしようか何にしようかと思い悩んだ上で、絞り出したと言った感じで、動機が先行しているわけではありません。3DCGというちょっと高度な技術が使えるようになるのが大事。

 

・プログラミング
PCの活用の最たるものとして興味をもちました。きっかけはホームページ作り。PHPという掲示版やらWEBアルバムやらを作れるプログラミング言語に触れ、その後、自作のソフトウェアを作るまで広がりました。でも、あくまで扱おうと思ったのは軽量言語と呼ばれる簡単な言語まで、難しいことまで理解しようとするまでの関心はありません。あくまで、こんなことがしたい、と思った時に実現させるためのツールとしかみていません。

2の16乗の答えを出すとき、2を16回かけていくより、2の2乗で4乗、4乗同士を乗して16乗とした方が効率的で早い。同じ結果を出すのに効率的な方法を探るのがプログラマーと言えますが、僕はそこへの関心がないんですね。結果が出れば、簡単なやり方がいい。

・電子工作

いつも材料を買ってみた段階で停滞するので趣味と言えるレベルでもないけど、関心はあります。ただ、その関心は自分でデバイスを作ろうと思った時に必要だから、関心があるだけで、電気的な現象の面白さに惹かれているわけではない感じ。基盤を自分で製作するゴリゴリの電子工作はちょっと手が出ないけど、最近はラズベリーパイなどの安価な手のひらコンピュータで制御できるということが関心の源。プログラミングと同じでツールとしての魅力に惹かれています。

 

周りの声
人に聞こうにも今や日常で会うのは、会社の人ばかり。ので、過去に言われた事を振り返ってみようと思ったんですけどね。きっかけでもないと思い出せないっすわ。

 

まとめ
・研究者、専門家タイプ
・技能を伸ばすことに関心が高い
・高い技能が自分にあることへの優越感を好む
・ゼネラルマネージャーは向かない
・手作業を好む
・ホームグラウンドを持ちたい欲求がある
・創作意欲を満たされたい

 

さて、まとめて見たものの・・・と言った感じなんですけど、特性みたいなものは見えてきたかな。次は、職種の方向から、動機を満たすかそうでないかを考えてみます。

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